職員リレーエッセイ

  

11 新しい家族と地域交流

今年8月、我が家に仔犬がやって来ました。
中学生と高校生の息子2人と私の3人家族ですが、私のずぼらな性格と忙しさで、花は枯らすし、虫は殺すし、部屋は汚いし、これ以上に世話と手間がかかる犬を飼うなんて無理!と、思っていたのですが。

きっかけは、他にも犬を飼い始めた友人がいて、家族の笑顔が増えたと聞いたり、近所で飼っている犬が可愛いと息子がとても嬉しそうに遊んでいたりしたことでした。
ある日、ペットショップを覗いたが最後、もうどのワンちゃんにしようかと悩んでいました。


仔犬との生活は思っていたよりも時間を使います。トイレを覚えたはいいけれど、ウンチを部屋に運んで食べてしまうので、すぐ処理して掃除しないといけないし、私が本を読んでいると、本の上に乗ってきて邪魔をします。毛玉ができるからブラッシングをするのにも噛んで嫌がって一苦労。ちょっと部屋から離れただけで、戻った時には撫でて撫でてと寄って来るので、ずっと撫でています。家にいる間は、在宅医療テストの勉強も捗りません。

しかし、やはり部屋に籠ってゲームしてばかりの息子たちが、リビングで過ごす時間が増え、会話が増え、癒される時間ができました。何でも食べてしまわないように、部屋の掃除もこまめにするようになりました。一番意外だったのは、近所にお散歩に行くようになって、地域の人との交流が増えたことです。犬の散歩をしていない人も、立ち止まって声をかけてくれるし、いつも散歩をしている人とも仲良くなりました。また、普段あまり歩くことのない道を、犬の低い目線で危険がないか観察しながら歩くので、この土地、この地域で生活している実感が湧いてきました。

この生活スタイルがガラッと変わるのは、赤ちゃんが生まれた時と似ているなあと思います。新しい家族が増えるといろいろな人との交流も増えるし、家族の絆も深まります。この先、十数年間も一緒に暮らす家族です。息子たちと一緒に、ひと時ひと時を大切にしたいと思います。

Written by 看護師 S