『がん末期状態にある方の看取りの質を高めるコミュニケーションとは?』をテーマとし、約2時間、熱いディスカッションが行なわれました。全国から集まって直接話し合うという貴重な時間でしたので、記録を残したいと考え、可能な限りですがまとめてみましたので以下に報告します。
看取りの質には、
● 共感(感情・スピリチュアルペイン・心理的苦痛)
● 理解(ご本人の性格、背景、価値観など・ご本人の病状、予後などの理解状況・ご家族の想い)
● 緩和(身体的苦痛・社会的苦痛)
● 支援(意思決定・やりたいこと・生活環境)
が関係し、その質を高めるための具体的なコミュニケーション方法は、
● 人として関わる
● 日々の変化に気付く
● 表情などをみて対応を変える
● 沈黙(非言語コミュニケーション)を大切にする
● 話すタイミング
● 想いの揺らぎに合わせた対応
● 触れる
● 積極的傾聴
●
一挙手一投足を見逃がさない観察と模倣
などが挙げられました。
また、看取りの質は最期の時だけのことを言っているのではなく、その時その時上記の関わりによって得られた情報(共感も含め)を多職種チーム内で共有するプロセスが、看取りの質に繋がるのではないかという考えに至りました。
たんぽぽクリニック 理学療法士
村上 茂雄
私が特に印象に残ったのは、看取りの質を考える際に出た「どうして、ガンになったんだ」という意見でした。ガンを告知された時の感情や想いは想像を絶します。心の時が止まったままの方も居られるかもしれません。
関わる者がこのことを念頭に置かず、前を向いた提案や対応を行なうことは、寄り添っていると言えるのでしょうか?
看取りの質を高めるコミュニケーションを考えるにおいては欠かせない意見だと気付きを得ることが出来ました。
参加者の皆様ありがとうございました。