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一つ目は認知症の末期で、もう口からは食べられないという男性患者さんのケースです。奥さんや二人の娘さんは、「本人は胃瘻はつくらないと言うと思うので、そうしたいと思います」と言われたのですが、「家族としては、経鼻チューブで人工栄養は入れて欲しい。それができないなら、点滴をお願いしたい」と希望されました。胃瘻も経鼻チューブも末梢点滴も、認知症末期の男性にとっては、延命処置でしかありません。ご家族の希望に矛盾があったのです。男性は身体機能が低下していて、点滴をすると吸引が必要になる状態でした。 そこで私は、終末期の身体に処理できない量の点滴をすることの害を説明しました。その後で、当院で制作している自宅で家族を看取るための指南書である看取りのパンフレット「家で看取ると云うこと」という冊子を手渡し、説明した上で、もう一度ご主人ならどうしたいと言うかを考えてみてください、とお話しました。
第19回 わがままな患者さんを許容できるか?
第18回 自然に逝くということ
第17回 家で亡くなったら警察沙汰!?
第16回 意思決定支援に重要な5つのポイント
第15回 死に向き合う
第14回 納得できる最期とは何か
第13回 亡くなる前に点滴はいらない
第12回 亡くなる瞬間はみていなくてもいい
第11回 家で臨終を迎えるとき
第10回 大切な人の『死に目』に会うということ
第9回 最期の瞬間に医師はいらない!
第8回 最期の3日間
第7回 埼玉県医師銃撃事件に思う
第6回 「亡くなるまで食べる」ことの意味
第5回 点滴をする選択、しない選択
第4回 一人暮らしでの看取り
第3回 本人の気持ちに思いを馳せる
第2回 ブラックジャックの名言
第1回 天寿と長寿
おうちでの看取り
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